コナン・ドイル  その3 | 一目均衡表日記

コナン・ドイル  その3

 「全て他の学問と同じく、推理分析学もまた、長期間刻苦精励してはじめて習得しうるのである。これが蘊奥をきわむるには生涯を研鑚に費やしても、いまだもって充分とは決していえない。初学者はこれら至難の業たる精神方面の研究に先立ちて、先ず初歩の問題から習熟すべきである。」


生涯を費やしても充分といえない、とはこの時代の知識人の、学問に対する尊敬心の現れでありまして、現代人のそれとは随分距離あるといわざるを得ません。

精神方面の研究といえばすぐに教条主義的な戯論に走り、初歩の問題も習熟していない人が多くを語りすぎるのでありまして、本の数冊も読めばシャ-ロックホームズになれるとばかりに簡単に理解しようとするのであります。


それは別として、ホームズものに象徴される、推理小説は総じて近代のものであります。

近代は色々な定義づけが可能かと思いますが、「自己責任」の時代であります。

神様の言うことでなしに「自分で考え」「自分で判断する」ということが、近代の市民社会成立の前提でありまして、それ故に学問を身近なものにすべきという時代感覚がよくわかるのであります。



さて日経平均ですが7月10日の陽線も、昨日の陽線も出る位置が悪いでしょう。

時間関係にこだわらずとも均衡表各線が集中し、実線もそれに触れるということですから、離れまで待っても遅くはないでしょう。


為替も今日中にコメント書きます。