中国講演用資料 その1 | 一目均衡表日記

中国講演用資料 その1

一目均衡表は現在相場の世界で広く知られるものとなっています。特に日本では罫線を活用する人ならば、知らない人はいないほど有名なチャートですが、その本来の活用法を熟知しているのはごく僅か、というのが実際のところです。

今日は、中国の皆様に一目山人の思考法の結晶とも言うべき一目均衡表について解説する機会を頂きました。時間の関係で、全てをご理解いただくことは難しいのですが、何か一つでも得るものがあれば幸いであります。

それでは早速この図表の活用目的を二点挙げたいと思います。
一つは名前の通り、一目で相場の方向性を判断する事。これはあくまで直感的な判断でありまして、この判断が売買に直結するかどうかは相場次第なのでありますが、図1を御覧下さい。

20061116図1

図1 上げ相場  押しを入れながら上昇  安値、高値の切り上げ
   下げ相場  戻りを入れながら下降  高値、安値の切り下げ

テクニカル分析では
上げ相場は安値、高値の切り上げ、下げ相場は高値、安値の切り下げという捉え方で相場の方向を論じます。相場の値動きが如何なるものであっても、安値高値を切り上げつづけるものは上げであり、切り下げ続けるものは下げるという事は誰も否定し様の無い真理でありまして、形を見るだけで直感的な判断が成り立つ事は理解されるでしょう。

つまり図2のドル円日足のように安値高値が切り上げているグラフを上げ相場と判断する事は暫定的なものとしては充分でありまして、この判断方法では、7月21日安値を割るような時に相場の転換を想定する事になります。

図2  ドル円相場日足ローソク足グラフ(上)と日足均衡表グラフ(下)

20061116図2

この日足グラフの一目均衡表は下になります。一目均衡表のどれかの線が押し目のポイントに位置する事はそれこそ見ればお判りになるかと思いますが、一目均衡表を使う事によって直感的な判断が容易に、しかもより適切に成される事お分かりでしょうか。
上のグラフでは安値を完全に割り込むまでは判断を変える事が出来ませんが、均衡表はそれぞれが適切に押しあるいは戻りとして機能しやすい傾向があるのです。

つまり
均衡表各線が押しとして働いているものは上げ相場
戻りとして機能しているものは下げ相場
どちらも機能しない、どちらも機能するという特殊な場合一種のモミアイ相場、あるいは転換
という判断が成される事。先ず理解いただきたいと思います。

続く