中国講演用資料 その2 | 一目均衡表日記

中国講演用資料 その2

さて一目均衡表の目的の一つが相場の方向を直感的に判断する事である事はひとまず理解されたと思います。
もう一つの目的は売買のポイントを見出す事にありますが、これは後ほど簡単に述べるに留めまして少し今の話を続けます。

何度も「直感的な判断」と述べておりますように、ここまで述べた均衡表での判断は客観性にかける判断であります。単純に押しだから上げ相場、という判断方法は確からしさにかけるのでありまして、ドル円相場で例えば7月の天井の時に上げ相場を判断する事は非常に危険だと言えるでしょう。そのため相場の方向性について把握している事が重要になってきますが、均衡表では次のような捉え方で相場の方向性を把握しようとします。

20061119図3

図3は図1で示した高値安値の切り上げ波形の最も単純な形でありまして均衡表では三波動Nと言います(下げの場合は逆の形)。
均衡表の場合三波動とは単純な形ではありませんで、①から③までの時間関係あるいは計算値を達成した三波動をNとして捉えますが、上げ相場も、下げ相場も基本的にはNもしくはNの連続として捉えられることを利用して、相場の方向を確定していくものです。
考え方としてはAからBまで上げた後、Bからの下げが押しの限界で留まるならばCから①から③のいずれかのNを形成する形でDまで上げる。という考え方であります。

20061119図4

そうしますと、D以降の下げが押しならばFまでCを起点とするかAを起点とする三波動を形成して上げ、Fからの下げが押しの限界に留まる時にはA、C、Eのいずれかを起点として三波動が形成されていく事となりますが、一般的に上げ幅の半値を押しの限界として見るという見方が古くから知られております。
この場合EFの半値、CFの半値、AFの半値がF以降の相場の押し目として重要なポイントであるという事ですが、一目均衡表の図表はこれらのポイントを端的に見るものでもあるのです。転換線は9日間の半値、基準線は26日間の半値、先行スパンは52日間の半値を26日先行させたものですが、図4で言えばそれぞれ大雑把にG1、G2、G3のポイントを相場の起点にこだわらずにチェックするという意味があるのです。

続く