一目均衡表日記 -126ページ目

日経平均株価の事

  日経平均株価の週足での変化週を私自身は来週と、6月最終週の二つを考えています。

来週は昨年4月高値から53週目、5月安値から50週目にあたり、これは一昨年からの上げ相場の時間に対応するものでありますが、更にさかのぼってみれば2001年5月高値から2003年4月安値までの105週間に対応して2003年4月安値から来週まで105週という対等数の関係となっています。6月最終週は昨年5月安値から56週目となりまして、これは2003年4月安値から2004年5月安値までの56週間に対応するものです。同様に2001年3月安値は11433円をつけておりますが、ここから2003年4月安値まで113週ですから、2004年安値から今年6月最終週までの111週はほぼ見合うものと考えます。

 

  いずれにせよ中間波動の終わりを確認し、その後の三波動を見ていく事になります。

 今すぐ結論が出るわけではありませんが、来週、今週の安値を割るようであれば、下げ相場はほぼ決定的になると考えます。仮に強い戻りを演じたときには、6月最終週までモミアイ離れがずれ込むことを考えますがこの場合は時間よりもむしろ11433円という値段を重視します。

 日足の変動と併せて注意して下さい。

 

 フォーチュンキャピタルの原稿を今日書きましたのでそちらもチェックしてみて下さい。

 

 最近ブログについてようやく判ってきたことがあります。コメントを頂いたときには、そのコメントに対して返事を書けるとは知りませんでした。今までコメントを寄せて下さった方方、失礼しました。なるべくご返事いたしますので、ご意見をお寄せください。

日経平均株価のこと

  一目山人の周りには、定期的に若い(現在は随分お年でしょうが)証券関係者が集まっていたようですが、 その中の一人が山人から大目玉を食らった、と言う話からはじめます。ちょうど、日経平均(当時は日経ダウ)が大きく下げ始めた時に、ある人が、「先生この相場はどこまで下げるのでしょうか」と何気なく聞いたのに対して、「馬鹿者」と一喝したそうであります。

 

 相場が一旦崩れた時には、先ず初動を見て、次に戻りを見た上で、はじめて三波動目の想定が出来るのであって、これは一目均衡表を活用する以上、最低限知っておかねばならない方向性の捉え方なのです。

勿論、一応の見当をつける事は出来ますし、それはそれで大事な事ですがが、それはあくまで、下げ止まるかもしれない、という極めて不確実な可能性であって、優先すべきポイントではありません。

  山人はわかるべき事、その時にわからなくてもいい事の区別さえ意識的にしていない、安易な質問を叱ったのであります。

 

 さて日経平均株価ですが今現在、週足での先行スパンも割り、週足の遅行スパンがギリギリ悪化していないというだけで、日足週足ともに非常に悪い状態となっています。今、この位置においてすら相場の本格的上昇を期待している人は、もう一度しっかり研究しなおしたほうが良いと思いますが、今は先ず下げ止まりと、戻りの位置を確認する事が先決です。日足では17日、17日で三波動の時間関係をとる日でもありますが三波動目の値幅が大きすぎる為に、これで下げの償却が終わるとは思えません。昨年5月17日から反発のような相場を安易に期待すべきではありませんので、良く注意して下さい。

利用する

 勝海舟の語り口は非常におもしろいので、是非一度、氷川清話か海舟座談かを読んでいただきたいのですが、この中で、歴史上の偉人達について述べている部分があります。鎌倉時代の北条氏について、「北条氏は仏教を利用したのだ」と述べ、その後に「でも本当の尊敬心がなければ宗教の利用など出来ないよ」という意味の事を述べています。

 海舟ほど目的の為に、全ての事象を上手に利用した人は歴史上あまりいないように思いますが、海舟自身尊敬心をもって利用する対象に接していたのだと思うのです。この場合の尊敬心とは、正しく理解する、あるいは理解しようとする態度でありまして、こびへつらったり、無意味におだてる事は馬鹿にした態度と言えるでしょう。

 一目均衡表を利用している、と多くの人は言いますが、果たして海舟のように尊敬心を持っているだろうか、と考えると気が重くなります。なぜなら理解しようとする態度すらなく、均衡表を道具として活用できるわけがないのでありまして、原著や、一目山人に対する興味すらなく、均衡表の理解など出来るわけがないからです。


先行スパンの交差

 一目均衡表を見ている、という人の中には、先行スパンの交差が大好きな人が多いようなので、しつこいようですがコメントしておきます。

 日経平均株価4月15日現在で、記入する事が出来る先行スパンは11640(基準線と転換線の半値を26日先行)、11623(52日間の半値を26日先行)となっており、近づきつつある事がわかりますが、月曜の相場が2月4日安値を割るようであれば、二本の先行スパンは下がりつつ重なる、という事になるでしょう。

 

 仮にそうなったとして、重なった日から26日経過すれば、実線が、図表での交差する日に到達することになりまして、この日を変化日としてみる人は多いかと思います。つまり先行スパンの交差は高値、安値で決まりやすいから変化日だという考えでしょう。同じように先行スパンの交差は抵抗帯としては薄いので、実線はこの交差を超えていき易い、という考え方も固定化しておりますが、この二つがわかっていて、何故、モミアイ相場について考えが至らないのか実に不思議であります。

 

  複雑に考えると難しくなってしまうので、先行スパン下限(過去52日間の変動での高値安値の半値を26日先行させたもの)についてのみ考えて見ましょう。この先行スパンの値段11623は2月1日から4月15日までの変動の高値と安値の半値であります。これは言い換えれば、2月1日から4月15日までの変動が11623円を中心的価格としたモミアイ相場である可能性を示唆しています。モミアイ相場での基本数値の表れ方を経験的に知っていればすぐにわかると思いますが、実線が先行スパンの交差する日に到達した場合、そこまでの変動がモミアイの範疇といえるならば、変化日として決まりやすいと言えます。

ですから仮に高値、を大きく上抜いていく場合、安値を大きくした抜いていく場合には、この中心的価格は無視すべきであり、三波動の変遷をより重視すべきでありましょう。

 

 例えばNYダウの日足均衡表では3月22日に先行スパンの交差を下抜いて、安値10152となっておりますが、交差している価格を中心としてみれば、下げすぎでありまして、要するに、モミアイの下離れを表しています。勿論、大きく反発していけば、モミアイ相場が続く可能性も無いわけではありませんが、良く考えて御覧ください。いずれにせよ、離れにつく、あるいは乗ると言う事が、罫線の一つの活用理由でありますから、今日述べた事も重要です。

雑文

 昨日の勉強会では珍しく日経平均株価のコメントの割合が多く自分でも少し驚いています。出席者は皆、勉強の進んでいる人と思いますが、そのせいか非常にやりやすかったです。皆さんお疲れ様でした。

 

 相場は悪くなりそうですが、不思議な事に、下げ相場であれば、相場関係の本の売れ行きは悪くなるそうです。悪いときほどしっかりと研究し、上げ相場の出発に対応できるよう訓練を積むべきではないかと思いますが、皆さんはどうでしょう。

 

 上海B株のコメントは長くなっていきそうなので、今日はやめにして、昨日の勉強会で述べた事を少し書きます。日経平均株価の昨年の4月高値以降の安値は5月17日、8月16日、10月25日、12月1日、10日、とありますが、高値、安値の切り上げ、切り下げ、という観点から見れば、8月16日を一応の出発点としていると考えてもいいでしょう。8月16日以前の変動の影響力を無視して、8月16日以降の変動を見るならば、金曜日の下げであっても調整次第で上げる可能性はあるのでありますが、一昨年4月安値からの変動、またそれ以前の変動の影響力を考えると、今年つけた高値はほとんどが、戻り高値となった可能性が強かった事がわかると思います。今はどこまで下げ、どこまで戻るかを見定める以外にすべき事は無いと思います。

 

  中勢観上相場の方向性は確定できませんが、どんなに長くとも6月中にははっきりするでしょう。じっくり研究ください。週足で見るほうが単純でわかりやすいかもしれません。

上海B株週足 その3

 上海B株週足の変動を見てみましょう。本来均衡表では、このグラフのa以前の変動(上げ相場)の時間関係を見ながら、a以降の下げ相場の変動を計っていくのでありますが、手元に資料がありませんので、a以前の変動は無視してみていく事とします。aからcまで3週間下げ、cまで3週間戻し、dまで7週間下げたところで大きく反発していますが、この場合、第一に考えるべきは、dが下げ止まりとして妥当なポイントといえるかどうか、なのであります。dが下げ止まりとはいえない場合、その後の上げは、あくまで戻り相場でありまして、時間に関わらず、一目均衡表のどれかの線まで達した時には、戻り相場の限界として注意せねばなりません。

 

   一応の下げ止まりは、均衡表のどれかの線で止まっているか、時間関係、あるいは計算値を達成した三波動によって見当をつけるのでありますが、aからdまで三波動は時間、計算値ともに充分とは言えません。

充分でない以上は、cdの下げ、あるいはadの下げを第一波動として下げの三波動を形成する可能性がある、という事でありまして、dから、cdの7週間、adの11週間を変化週としてチェックしていかねばなりません。dから7週目、11週目はそれぞれ、安値となっていますが、そこからの上げは三波動目を期待できるポイントとなります。結果的にはeの高値は基準線で頭打ちとなり、fまで7週間の下げをしておりますが、eから5週目の陰線が転換線で留まって反発するようなことであれば、私なら上げを判断します。

 

 f以降の変動も基本的には見方は同じでありまして、cd7週に対応して、ef7週の三波動で反発力を見て、その後の押し方が悪ければやはり、f以前の下げの償却が充分ではないという判断をしていかざるを得ません。

eから5週目と同様にi 以降基準線を割ったポイントは重要でありまして、これはfから34週目に当たりますが、aからfまでの下げ、34週に対して、34週の中間波動の形成後の出発点としては、位置が妥当である為に、ここから上に反発するときには、上げ相場を期待しても良いのであります。

 

 一目均衡表で基準線、転換線と名前がつけられているのは、やはり意味合いがあるわけでして、原則的には基準線が、相場の方向性を示唆するのであります。

 

f以降の変動はまた明日コメントします。

上海B株週足 その2

 上海B株の週足についてであります。一目均衡表という名の通り、グラフを見て直観すべきことは相場の方向でありますが、この週足グラフを見て、上げ相違場と直観できるポイントは少ないはずです。なぜならば、前回述べたように、一目均衡表の各線が、全体としては戻りとして働いている事が、見れば直ちにわかるからでありますが、一目均衡表各線が、押しとして働いているか、戻りとして働いているか、それとも、それ以外かは先ず一番最初にチェックすべきポイントであります。

 

 押しとして働いているならば上げ相場、戻りとして働いているならば、下げ相場、それ以外ならばモミアイとなりますが、この判断は、あくまで直感的な判断に過ぎません。これは天井、底での均衡表がどうなっているかを見ればすぐわかるはずですが、例えばグラフでaの高値の瞬間においては、均衡表は好転状態でありますし、aに至る上昇過程においては、均衡表は押しとして働いているはずですから、グラフをaの時点で見るならば、必ず上げと判断してしまう事になってしまいます。

 

 そこで上げ相場ならば、いつ、いくらまで上げるべき相場か、下げ相場ならば、いついくらまで下げるべき相場か、またモミアイならばいつモミアイ離れをするかを、時間をたどる事で、検証していく事になります。原則的には三波動に変遷を見て行くのでありますが、三波動の形成を見るという事は、いくらで売買されたという事実そのものが、相場の方向性に決定的な影響を与えるという考え方なのでありまして、上げ時間の償却、下げ時間の償却を経ない限り、方向性は変わらない、という捉え方なのです。

 

 昨日、トラックバックを頂きまして、相場水準のこと詳しくコメントして頂いておりますが、私が一目均衡表で述べる、相場水準と、ファンダメンタルでの相場水準とは決定的に意味が違います。それはファンダメンタルでの分析結果があくまで潜在的なものであるのに対し(株価に現時点で反映されていないならば顕在化していないということでしょう)、一目均衡表での相場水準は結果的にそうであったという事実そのものでありますし、相場水準を求める事が均衡表の目的でもありません。

 時間を置いてまたチャレンジしますが、あまりうまく説明できず申し訳ありません。

 

 明日、改めて、この週足の時間関係をコメントします。

お知らせ

 中国株についてコメントする予定でしたが、チャートが見れないとのお知らせを頂いたので、今日中に何とかしてから、明日以降書くこととします。いくつかお知らせを載せておきます。

 

 勉強会のお知らせ

4月15日(金曜日)・・・夜7時から9時まで

5月13日、7月15日

会費5000円、講師細田哲生、場所水道橋駅側、ホームページを御覧ください。

 

 為替レポート

4月12日フォーチュンキャピタル社ホームページ上に載りました。フォーチュンの浅野さんのブログ為替ガーデンも併せて御覧ください。

 

今週金曜の勉強会出席者の方にお願いです。

ブログの感想、質問他、均衡表に対する疑問点などなるべく多くのご意見を各自ご用意ください。

上海B株週足

  さてこのグラフは上海B株週足の一目均衡表グラフです。天井aから最近の安値rまで記号がふってあります。ブログでは途中で切れていますので、印刷して御覧ください。今週中国株をとりあげる理由は4月5日のブログで少し触れたこともありますが、昨日コメントした相場水準について理解を深めていただくのに良い例であると考えるからです。

 

 ここ数年中国株は非常に人気が高いようでありまして、その根拠となる考え方は、今後中国は大きく経済発展をしていくだろう、だから戦後の日本の株式市場の発展がそうであったように、中国株も経済の発展と共に大きく発展していく。というものであります。この考え方も別に否定はしませんが、相場水準という考え方を同時に認めるならば、株価がいくら上がっていっても、経済自体が発展している為に常に割安の状態であるから上げる、という考え方を容認せねばなりません。

 

  はたしてどうかはグラフを見れば明らかでありまして、aで天井をつけて以後、実に180週以上下落を続けてようやくわずかに反発したという程度でありまして、しかもほとんどの高値で均衡表が戻りとして働いている事は見ればわかると思います。以前半値戻しすらしていない相場の上昇をうんぬんするのは間違いであると、述べましたが、結局これまでの変動では、上げたとしても単なる戻りにすぎなかったことがグラフからわかると思います。

 ただしこの過程においても上げを期待しても良い、というポイントがいくつかありますので明日はこの変動の時間関係をたどりながら説明したいと思います。

中国株のこと

上海B株 週足均衡表

 

グラフは香港のプロスティクス社のものです。

今日はこのチャートを使ってコメントします。