一目均衡表日記 -129ページ目

勉強会

 昨日、勉強会を開催しました。出席の皆様、長時間の講義、お疲れ様でした。今年から、会費を値上げして、新たに出発するつもりでありましたが、諸般の事情により、年4回行ってきた勉強会は次回6月で最後とさせていただきます。
 これまで10年以上にわたって竹内先生にはお世話になりっぱなしでした。当初、経済変動総研の活動は、先生のお力添え無しには成り立たないものでしたが「山人先生へのご恩返しです。」とご自身の持てるもの全てを惜しみなく与え続けて下さいました。本当にありがとうございました。

6月以降、どのようにしていくかはまだ決めておりませんが、今は均衡表講座の執筆に全力を傾けて、その出来を見て考えたいと思います。明日は墓参をして、祖父と父に報告をしてきますので、この均衡表日記もお休みとさせていただきます。

また 実業之日本社から「株価予報」が発売となっています。個別銘柄について竹内先生がコメントされておりますが、私も一目均衡表講座を書かせて頂いています。どうぞお求め下さい。

雑文

 
 明日の勉強会の準備は大体終わり、少し休もうと思います。今回の株価予報での「一目均衡表講座」は計算値についてコメントしておりますので、午前中の講義では計算値について説明するつもりです。

 実は今日のブログでは鍵足の続きを長々と書いたのですが、上書きをする前に全部消してまい、書き直す気力を失いました。やっぱりパソコンは苦手です。私は最近、インターネットで人の相場観あるいは手法について書かれているものをよく読むようになりましたが、 随分値動きを気にしている人が多いと感じます。罫線の出発点は値動きに惑わされないという事でないかと思いますが、皆さんはどう考えているでしょう。私は多くの人が相場で何を本当に求めているのか少し判らなくなりました。

 漠然と儲けたい、また漠然と失敗したくない、というだけではやはりいけないと思います。失敗も成功もはっきりとした理由があるわけで、一般者は特に何となく儲ける事を恐れるべきではないでしょうか。偶然儲けて、必然的に負けるという事ではいけないと思います。

平均株価および為替(ドル円)のこと

 
 3月12日に鍵足について述べました。鍵足はあらかじめ押しと戻りの限界を決めておく罫線である事。また記入しない日は判断保留の状態である事。と説明しましたが、例えば平均株価の鍵足を300円幅で書くならば、3月7日高値を書き込んでからは記入しない状態が続いている事になります。この様な場合、何もせずに罫線上にはっきり現れるのを待つのではなく、3月7日高値の意味を整理する事が必要です。鍵足の場合は値幅を変えるなどして3月7日の意味を考えるのでありますが、一目均衡表の場合は当然時間関係を整理しなおす事になります。 
 3月7日は1月28日安値からは26日目、2月3日安値からは17日目、2月23日安値からは9日目、と3つの起点から、基本数値の日数になっています。また、これはひまわり証券の藍澤氏からの指摘でありますが、昨年5月17日安値から8月16日安値までは65日間、8月16日安値から10月7日高値までは37日間。この10月7日を中心とした場合10月17日から37日間で12月1日、12月1日から今年3月7日まで64日という変動となっています。この様な対等数をチェックする時は10月7日の相場の位置、そして3月7日の相場の位置は当然問題となりますが、10月7日高値11410円は昨年4月からのモミアイ相場の中心的価格として捉えても矛盾の無い値段でありますから、3月7日高値が上げ相場の終わりであっても決しておかしくは無い事がわかります。また先日述べたように、10月7日でのE計算値、V計算値も達成できておりませんので、3月7日からの深押し、やモタツキが下げ相場を示唆してくる事も納得がいく事と思います。

 為替の変化日を1月17日から44日目とするならば今日が44日目となっています。これは2月10日からは26日目でありますが、いずれにせよ、下げの三波動を形成後、底値固めをして、ここから上げていくならば数日後には均衡表は好転しますので、今日から数日間の変動はやはり重要であります。ただし明日にでも転換線を上回るようでなければ、またしばらく様子を見なければならないと思いますが。ご注意ください。

先生

 昨日、先生に恵まれたと書きました。私にとって一目均衡表の先生は勿論、祖父である一目山人と父ですが、父が亡くなって以後、現在まで竹内先生からは多くの事を学んでいます。
 竹内先生は元一目均衡表同人会幹事で、株価予報(実業之日本社から年4回発売)の執筆者としてご活躍されています。また均衡表勉強会の講師を長年にわたって引き受けていただいています。山人の周りに集まった人の中で、自分で相場を張る人は少なかったのでありますが、その中でも竹内先生ほど真剣に祖父の方法論を昇華しようとした人はいないと思います。私は先生を通して原著を学びました。もし先生との出会いが無ければ、一目均衡表をテクニカル分析として理解していたかもしれません。

単なる知識を得る事と、経験的に知る事は違う、と昨日書きましたが、その違いを言葉で説明する事は難しいのであります。しかし違いがあると感じていただく事は出来る訳で、竹内先生の相場解説を通して何とか感じていただければ、という事が一目均衡表勉強会の趣旨であります。今週土曜日の勉強会出席者の皆さんは多くを学んで下さい。

勉強

 
 私が初めて原著をまともに読んだのは、20歳を少し越えた頃でした。もっとも再版のための校正作業としてただ読んだに過ぎません。本当に均衡表を理解しようとして読んだのは父の死後しばらくたってから25歳になってからの事でした。既に10年以上経過したわけですが果たしてどれだけ祖父に近づけているかどうか、大いに悩むところです。とはいえ10年以上やったなりの成長は自覚しておりまして、これは先生に恵まれた事が大きいですけれど、私自身の勉強の仕方も間違ってはいなかったのだと思っています。
  
 多くの方は驚くかもしれませんが、私は均衡表原著を素直に、鵜呑みにして読むような事はしませんでした。原著は主に相場変動解説と、祖父の人生観的なエッセイによって構成されていますが、その相場解説について私自身同じようにたどれないものは一旦全て排除したのです。時間関係が大事である事だけは理解できましたから、その上で当時の平均株価の、日足、週足、月足の時間関係を数えました。高値、安値、大幅に値動きした日など疑わしい日を相場の起点として数を実際に数えてみたのです。結果、納得するまでに時間はかかりましたけれど、三波動が大事だとわかってきました。原著を読み返せば勿論その重要性は書いてありますが、体験的に知ることと、一読してわかったつもりになるのとは決定的に違う事を一番初めに理解できた事は非常に大きかったと思います。
  
 疑いの目を持つ事、仮説を立て検証する事、論理的に整理する事、この3点は均衡表の習得に限らず世間一般の全ての事に通じていると思います。均衡表を理解するには松雄芭蕉を読んだ方が良い。などと言う人がいるようですが、この様な人の言葉を鵜呑みにする前に、皆さん自身でやるべき事があるはずです。

原稿

 
 原稿がやっと進み始めました。ここしばらく止まっていたのですが波動論の目的を説明出来たので、やっと時間の解説を始める事が出来ます。ここまで来ればあとは具体的に相場変動を説明していくだけなので、ようやくめどがついたという感じです。 
 昨日試しにブログで書き込んだ文字数を確認したら、原稿用紙で18枚分と、かなりの文字数となっていました。同じペースで書けるならば、とっくに本は出来上がっているのに。なかなかうまくいかないものです。
 
 3月10日に為替についてコメントしましたが少し補足しておきます。今週あるいは、来週からの反発は、上昇(ドル高)を期待でききると述べましたが、これは次のような理由からです。お手元に日足のグラフがあれば見ていただきたいのですが、昨年暮れからの変動は1月に安値を更新したとはいえ、104円を一種の相場水準としたモミアイ相場であるともいえます。この様な場合104円を初めて付けた11月17日から1月17日までの44日間の対等数値を1月17日から数えるという事も有効な方法です。44日目は明々後日となりますがなりますが、この日をモミアイ離れの限界として見るのです。この場合2月高値からの下げ方が問題となりまして、下げ方によっては直近の下げの影響力を受けざるを得なくなりますので、先行スパンを割らない事と、条件をつけたのであります。

反省点

 二月の終わりから、このブログで相場観、その他の事思うままに書きなぐってきました。書き始めて二週間がたちますが、読み返してみまして、幾つか反省すべき点があります。
 一つは共通認識を徹底させぬままでは、相場観、相場手法をいくら述べたところで、読む人にとっては役に立たないと言う事であります。これまで述べてきた相場観は、去年から勉強会で述べてきた、その延長線上にあるものであり、問題としているのは、昨年の4月高値から5月安値までの下げを本当に償却しているのかどうかなのであります。その点を注意していただいた上で、私のコメントは読んでください。という訳で、平均株価について述べると先日も書いたのですが、しばらくよほど重要と思う事意外は書きません。それよりも共通認識を整理して、より多くの方に原著に興味を持っていただくようにしたいと思います。
これはホームページ上でも訴えるべきでしたが、私は原著を購読した人でなければ、一目均衡表を身に付けることは決して出来ないと思っています。雲抜けで売りまたは買い、だとか、先行スパンの交差が変化日、であるとか、遅行スパンは前に書くべきだとか、そのような理解でしか均衡表を活用できないならば、均衡表を使うのは止めて頂きたいのです。失敗するのは目に見えておりますし、なによりも一目山人を馬鹿にしています。

 3月19日土曜日は年4回開催の一目均衡表勉強会の第一回目でありますが、午前10時半から一時間半私が講義をし、午後1時から竹内先生が講義をする事になっています。今回は竹内先生の「株価予報」(実業之日本社)の販売も出来ると思いますので、宜しくお願いします。一目均衡表講座では計算値について解説しております。 

方向性が大事2 鍵足の事

 3月9日に鍵足について触れました。日本の罫線の中で鍵足ほど合目的なものは、ちょっと見当たらないのでありますが、今日はその合理性についてコメントします。
 鍵足の解説は色々な人が解説しておりますが、そのほとんどは転換サイン=売買決定サインという捉え方でありまして、罫線の騙しが少なくなるように工夫が必要などと説明されています。この様な解説はある種の人たちにとっては正しいのでしょうが、私は鍵足の本質的な意味を全く理解できていないと考えます。鍵足はある値幅をはじめに決めて、その決めた値幅以上の騰落が無ければ、一定方向に書き加えていく罫線でありまして、本質的には押し、戻りを極力無視する事が、この罫線の目的です。
 皆さんが実際にグラフを日々、書くあるいは見ていただければ直ぐに納得がいきますが、私達は本来動いた方向を相場の方向として意識せざるを得ないのであります。今の値段が数分前よりも安ければ、いかに上げ相場を想定していたとしても、下げを認識せざるを得ないのですが、この場合上げ相場を判断するならば、今現在の下げを押しとして捉えているということになるでしょう。つまり値動きに惑わされない為に、押し、戻りを想定しながら大きな方向を掴もうとするものなのです。ですから、鍵足は記入する事自体が、上げか、下げか、を判断するものとなっています。また記入できない日がありますが、この場合はどちらとも判断できないという判断保留の状態となりまして、要するに押しか、戻りの限界内に留まっている事を意味します。押し、戻りの限界と言うものは客観的事実として存在するものではありませんで、自ら想定、見当をつけるものでありますが、長くなりますので続きは今度という事にしましょう。

平均株価のこと

 後場が終わってから書きたいところですが、午後から用事がありますので今の段階で思うところを述べます。前回は3月2日と比較してどうかを見たいとコメントしましたが、今週初めに高値11975円をつけ、3月2日を割らずに推移した一週間でした。
 10月25日起点とした11月16日のE計算値11961円をとり、1月24日を起点とし2月22日までを第二波動としたN計算値11978円に近い値段ですので一旦の調整は妥当であります。勉強会ではEの計算値の達成はこれまで非常に重要視してきましたが、昨年10月25日のポイントは下げの償却がなされているとは判断つきかねる安値でありまして、従って上げ相場の出発点とするには疑問が残ります。私としては少なくとも12月安値、これは12月1日、10日、16日どれでもかまいませんがこの安値を起点とした波動でのE値の達成ならば、これまでの長期のモミアイ離れの可能性(今後の上げ相場)をイメージする事が出来ますが、やはり微妙としかいいようがありません。平均株価については明日か明後日にまた述べます。

為替(ドル円)について

 昨年、フォーチュンキャピタルで均衡表について解説したこともあって、年末にフォーチュンのホームページ上で為替相場のコメントをしました。変化週を12月安値から10週目とし、相場の方向性は白紙と述べたのでありますが、結果的には今年1月17日に安値を僅かに更新して現在104円付近をうろついているところです。この相場コメントは私自身円高を強く意識していた事を表すものであり、大きな見落としがあった事を示していますが、均衡表読者には良い勉強になると思いますので少し解説しておきます。
 週足での、昨年12月安値の位置は昨年3月安値から36週目にあたります。これは36週間下げて第一波動を形成した相場が、二波動目と三波動目で36週間という三波動Nを形成している事になりますが、このような三波動を重要視したならば当然、第一波動と第三波動が同じ時間になるN、第一波動と第二波動にかかった時間で第三波動を形成するN、については考えなくてはなりません。そうしますと昨年5月高値から36週目、あるいは42週目を重要視する必要があるということになりますが、今年1月安値は昨年5月高値から37週目であり、やはり安値として妥当なポイントであったという事になります。さらに昨年7月高値からは26週目、9月高値からは17週であり、この安値からの出発で均衡表が押しとして働くならばやはり重要な分岐点と言える訳です。今週は昨年5月高値から44週目にあたりまして既に42週は経過しておりますが、いまだ転換線で止まっている事を考えれば、今週あるいは来週からの反発は相場の上昇を期待できるものとなります。ただし日足で先行スパンを割るようであればこの想定も白紙となりますので注意ください。